口腔衛生と全身疾患
2017年5月27日 [土] 17:15| カテゴリー:歯科治療に対する考え| コメント (0)
口腔衛生と全身疾患
野澤歯科医院のHPで繰り返しお伝えしておりますのが、プラークコントロールの重要性です。
プラークコントロールとは、病気にならない様に細菌を減らす事。または、既に病気になってしまっている場合、その治療の為に細菌を減らす事です。
虫歯や歯周病の予防と治療にプラークコントロールは必須です。どちらも細菌が大きく関与する病気ですから、それを減らさない事にはお話になりません。
しかし、それだけではありません。
まずプラークコントロールが不十分な場合、必ず歯周病に罹患します。そして、、、
2017/5/12,13に開催された日本歯周病学会の学術大会(福岡で開催。当院から前田が参加)にて、歯周病とアルツハイマーの因果関係を示唆する実験結果を発表していたグループが有りました。(https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170527-00000015-mai-soci)
また、歯周病とインフルエンザに因果関係が有ることは2015年の歯周病学会で報告されておりほぼ確実とされています。
昔から歯周病と糖尿病は因果関係が深いとされていましたが、最近では歯周病患者の糖尿病は治らないとされています。糖尿病学会、歯周病学会、双方向でのコンセンサスが出来ています。
他にも様々な病気との因果関係が示されています。(臨床歯周病学会HPより http://www.jacp.net/perio/effect/)
厚生労働省では、有病者における口腔ケア(歯周病の管理)を行っているグループと行っていないグループでの入院日数や治療効果の研究を整理しています。(厚生労働省HPより http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000030114.pdf)
口腔ケアを行っているグループの方が病気の治癒が早いと言う結果が出ています。
この様に口腔衛生と全身疾患の関係は太いものです。口も体の一部で、最も汚れやすい器官ですから当然と言えば当然です。
この系統の話題は次から次へと出てくる(もう出てる?)はずです。