自費診療で治療を受けたい

○自費で治療を受けたい。

保険との違いは、まず材料です。

代表的には、金歯セラミクス金属床義歯MTAインプラントエムドゲイン、など。これらは保険で使用することが出来ません。

金歯は昔から非常に信頼性の高い治療材料として評価されています。保険の場合は日本独自の合金で銀歯となります。日本以外では使用されていない、世界的に批判的吟味を受けていない(科学的評価をされていない)材料です。

セラミクスは生体親和性の高さと色調再現性に優れた材料です。物性的にも安定し続けます。保険の場合はプラスチックになります。生体親和性はあまり良く無く、経時劣化がはっきり出てくる材料です。

金属床義歯は強度に優れ、コンパクトにまとめやすいので装着感が良い製作方法です。保険の場合はプラスチックのみで製作されたものになりますので、強度に劣り、その為薄くすることが出来ません。

MTAセメントは近年において最も評価されている歯科材料です。わずかな期間で世界中から2000以上の論文が発表され、その有用性と安全性が評価され続けています。歯内療法の分野では標準的な材料です。保険の場合は代替えの材料が有りません。それほど優れています。

インプラントは骨内支持型では唯一の補綴方法で、入れ歯やブリッジに比較した場合、(本来は)周囲組織に対する侵襲が最も少ない治療方法です。

エムドゲインは歯周病治療に使用される再生療法の為の薬剤です。保険では再生療法を用いた治療は不可能です。

保険による治療では使用できる材料に大きな制限があり、必ずしも症状に合わせた最適なものを使うことができるわけではありません。

しかし実際には、治療のために選択できる材料は非常に数多く、世界中で常に新しいものが開発され続けています。ただし、新しいものが優れているのではなく、生き残ってきたものが優れているのですが、コンセンサスにおいては最新のものが必要です。その中で新しい材料が適当であるとされているのならば使用すべきです。

保険にこだわらなければ、最先端のものも含めた数ある材料の中から、お一人お一人の症状に合わせた最適なものを使用することができます。できることなら、医学的にみて標準的な材料を使いたいですよね。

しかし、材料を変えても手間暇かけなきゃ良いものは出来ません。

「時間はないけど材料だけはいいもの使いたい。」

うーん。まあ良いのですが、せっかくの自費診療ですから、じっくりやりませんか?

「質の良い材料を使って職人さんがタップリ時間をかけて仕上げる。」

こんなイメージって良くないですか?